矯正治療中の引っ越しについて

歯の矯正治療は一般的に同じ歯科医院に通い続けますが、親や自身の転勤やその他やむをえない事情により引っ越ししなければならなくなった場合、その後の治療は一体どうなるのでしょうか。
ここでは矯正治療中に引っ越すことになったらどうなるのか、またその場合にはどのような流れになるのかなどを紹介します。

矯正治療中に引っ越すことになったら

虫歯や歯周病などの治療を行っている場合、引っ越し先にある歯科医院で治療を行うことで問題が起こることはまずないでしょう。

しかし矯正治療に関下は長期間にわたって計画を組んだ上で治療が行われるため、簡単に通院先を切り替えるわけにはいきません。矯正治療はできる限り治療を開始した歯科医院で続けることがベストと言われているので、引っ越し先からでも通院が可能な場合においては同じ医院で治療を続けることがよいでしょう。

しかし遠方すぎて通院が難しい場合においては、引っ越し先の近隣にある矯正歯科医院に紹介状などの資料を持参し転院手続きを行って、治療を引き継ぐことが一般的です。

転医・転院の流れ

通院先に申し出る

まずは治療で通っている歯科医院に引っ越しする旨を伝えましょう。引っ越し先との距離の兼ね合いで、現状の治療計画を変更して対応するのか転医・転院するのがベストなのかを相談するようにしましょう。

転医・転院先をリストアップし選定する

引っ越し先の近隣にある矯正歯科をリストアップし、受診する医院を決めましょう。場合によっては歯科医院側で行ってもらえることもありますので、歯科医師と相談しながら進めるようにしましょう。

引継ぎ用の資料などを依頼する

紹介状やカルテ、レントゲン・口腔内写真など転医・転院先に持ち込む資料の準備を依頼しましょう。場合によっては治療経過の模型なども準備してもらえると引継ぎがよりスムーズにいくでしょう。

転医・転院先に予約をする

選定した転医・転院先の歯科医院に連絡をし、受診の予約を行います。その際には転医・転院による受診であることを伝え、受診の際には資料などを忘れずに持って行くようにしましょう。こちらも場合によっては歯科医院から連絡してもらえることもあります。

転医・転院した場合の治療費について

矯正治療中に転医・転院せざるを得なくなった場合、治療内容の引継ぎと同じくらい大変なことが治療費用の精算です。医院によっては返金の取り決めがなかったり、また返金する場合であっても患者側と認識の相違があるとトラブルになるケースも少なくありません。治療の進行度に応じて料金を支払うシステムであれば途中精算もしやすいですが、トータルフィーのような支払方法になっている場合は医院としっかり話し合いをするようにしましょう。

また、日本矯正歯科学会会員の矯正歯科医院で転医・転院や治療の中断となった場合については、日本矯正歯科学会の指針に基づいて治療の進行状態に合わせて精算・返金を行うということになっていますので、それぞれの医院や所属学会の指針などを確認しながら主治医と相談するようにしましょう。

矯正治療は計画的に

矯正治療は1度や2度の通院で完了するような治療ではありませんので、必ず治療は計画的に行うようにしましょう。万が一の想定もした上で歯科医院選びを行う方がよいので、計画的に矯正治療を行うために気を付けるべき点を紹介します。

生活環境を踏まえた矯正治療を行う

定期的に親や自身が転勤する可能性がある、あるいは突然引っ越さなければいけなくなる可能性がある場合は、それを前提とした治療計画を練ることが重要です。転医・転院手続きがきっちりと定められている歯科医院を選んだり、他院に引き継がれやすい矯正治療方法を選んだり、転勤周期を踏まえたスケジュール感で治療を開始するなどの工夫を行うとよいでしょう。

特に費用面は注意が必要

やはり一番怖いのはお金のトラブルです。引っ越しによる転医・転院以外であっても何らかの事情でやむを得ず治療を中断したりする可能性はなきにしもあらずです。そのため、治療を開始する段階で費用に関する取り決めは必ず確認するようにし、きちんと説明を受けて納得した上で開始するようにしましょう。

不安に思う点がある、はぐらかされて説明してくれないなど不信に感じる部分がある場合は違う歯科医院を選ぶ方がよいでしょう。

難症例は転医・転院が難しい場合も

難症例と呼ばれるような症例の場合、そもそも対応できる医院が少なかったり主治医が変わるリスクが大きい場合があります。そのような症例については可能な限り、今まで通りの歯科医院に通う方がよいでしょう。2か月に1回、など頻度を落としてしまってでも転医・転院せずこれまで通りの歯科医院で治療を受けた方がスムーズなことがあります。引っ越しが決まった際には、早めに主治医に相談して対応を検討するようにしましょう。

新宿で矯正歯科を探している方に、ここでは、マウスピース矯正が可能で土日診療ができ、デンタルローンを導入している矯正治療に適した厳選クリニックを3院を紹介します。（2021年3月時点）