美しさの基準・Eラインは歯の矯正でゲットできる？

「Eライン」という美のバランスを示したものがありますが、これはあくまで基準のひとつ。誰しも自分の個性を大切にしたいものですが、出っ歯やアゴのしゃくれ、受け口などで悩んでいる方が多くいるのも事実。原因はどこにあるのか、歯科矯正による治療法とともに説明します。

Eラインとは

「Eライン」とは、「エステティックライン」とも呼ばれる横顔の美しさの基準を表したもの。

顔を横から見た際に、鼻の頭（鼻尖点）とアゴの先（オトガイ）を結んだラインを指します。

そのEラインにぴったりそろうか、Eラインよりもやや内側に唇の先が配置しているような横顔が理想的だとされているのです。自分で自分の横顔を見るためには三面鏡などを使うしかありませんが、Eラインは鏡を見ずとも人差し指を鼻の先とアゴの先につけるだけで確認できます。人差し指が唇にふれない、もしくは軽く当たる程度であれば、Eラインに沿っていると言えます。

ちなみに、オトガイと呼ばれるアゴの先端は人間にしかない器官です。オトガイは人類が言語を話すようになったために発達したと言われており、進化の象徴でもあります。Eラインも人間にしかない美の基準と言えるのではないでしょうか。

Eラインができない原因

日本人を始めとした東洋人の顔立ちは、西洋人と比べ、鼻は低く、アゴは小さい作りになっています。彫りも深くはなく、平坦。口元が突出しているように見えることもあります。

そもそもEライン自体が、実は西洋人を基準とした美の目安。日本人に当てはまることではないので、過度に気にすることはありません。とは言え、Eラインに沿っていない場合、先ほども述べたように出っ歯であったり、噛み合わせが悪くて口が閉じにくいと言った歯並びやアゴの形状が影響していることもあります。Eラインがない場合の主な原因を紹介します。

口ゴボ（くちごぼ）

「口ゴボ（くちごぼ）」とは、横顔を見たときに、口元が盛り上がっていること。鼻の先端と唇の先端が同じぐらいか、鼻より唇のほうが前に出ているような状態を指します。日本人を始め東洋人に多く見られる特徴のひとつですが、見た目的に気にする方も少なくありません。

口ゴボが現れる主な原因は出っ歯にあります。上の前歯、もしくは上下の歯の両方が前に突き出ているため、横から見ると口元が盛り上がっているように見えるのです。

では、なぜ出っ歯になるかと言えば、乳歯から永久歯に生え変わる時期に、指しゃぶりや舌癖などの影響で、前歯が正しい角度や位置に生えてこなかったことなどが考えられます。

アゴの位置

アゴが小さくてオトガイが奥まっている、その逆にアゴが発達していて出っ張っていても、Eラインはできません。現代人はアゴの骨が小さくなってきているとよく言われますが、これには食生活も関わっています。よく噛まずに食べられる柔らかい食べ物を中心とした食生活では、アゴの骨格は充分に発達せず小さくなってしまいます。そのため、幼少時から食べ応えのある物を含んだバランス良い食生活を送ることが重要です。

下アゴが出っ張っている原因は、先天的なものと後天的なものがあります。アゴのしゃくれ（下顎前突）や受け口（反対咬合）は、遺伝のほか、アゴの骨の成長期における舌癖が原因になっていることが多いといわれています。

鼻が低い

鼻はほとんどが軟骨でできているため、普段、何気なくしている行動によって引くくなり、団子鼻になってしまうことがあります。例えば、指を鼻の穴にいれたり、ティッシュを詰めたり、うつ伏せで寝る習慣があった場合です。ささいなことのように思えますが、長年繰り返しているうちに癖がついてしまう場合もあるので気をつけましょう

矯正でEラインを手に入れる方法

口ゴボの場合

口ゴボの主な原因である出っ歯は、歯科矯正で治療可能です。矯正方法にはブランケット矯正やマウスピースタイプを使う方法などさまざまあり、その人の歯の状態によって適切な治療法が判断されます。治療には長期間かかることがほとんどですが、現在では矯正器具を装着していても目立たないタイプも多いので、医師と相談してみてください。

しゃくれや受け口の場合

アゴのしゃくれや受け口の場合も、治療法は歯科医院にもよりますが、基本的にはワイヤーを用いることが多いようです。治療は、上アゴの前歯を前に出し、下アゴの前歯を逆に後ろに下げる方法などがあり、ときには抜歯が必要なことも。

なお、歯科矯正だけでは改善が難しいケースや、骨格に問題があった場合には、アゴの外科手術を併用した外科矯正治療が適用されます。

まとめ

これからはどんどん個性を大切にする時代がやって来ます。「Eライン」などの美の基準に捕らわれることも、未来にはなくなるかもしれません。

しかし、出っ歯など歯の問題は、咬み合わせを悪くするといったリスクを伴うため、機能面でも治療がベスト。しっかりとした正しい咬み合わせを得ることで、発音が明瞭にり、胃腸への負担が軽減されることも考えられます。その矯正によって「Eライン」も得られるなら、これはお得と言っていいかも！

新宿で矯正歯科を探している方に、ここでは、マウスピース矯正が可能で土日診療ができ、デンタルローンを導入している矯正治療に適した厳選クリニックを3院を紹介します。（2021年3月時点）