矯正治療とほうれい線の関係とは

矯正治療を行うと、顔貌になんらかの変化が起こる場合があります。ほうれい線が濃くなるのもそのひとつ。ここでは、矯正治療とほうれい線の関係について、さまざまな症例を取り上げて見ていきましょう。

矯正治療でほうれい線が濃ゆくなる可能性がある症例

結論から言うと、矯正治療を行ったことでほうれい線が濃くなることは基本的にはありません。ほうれい線が濃くなったり薄くなったりするのは、顔の皮膚のたるみや張りによるものです。そのため、口の中に対して行う治療である歯科矯正が直接的にほうれい線に影響があるとは考えにくいのです。

しかし、例外的に出っ歯と抜歯したときにほうれい線が濃くなることがあります。

出っ歯（上顎前突）

上顎前突、いわゆる出っ歯の状態だと、前方に突き出した歯に引きずられる形で鼻の下の皮膚が伸びている状態になります。その状態から矯正治療によっては前歯の位置を矯正すると、今まで伸びていた鼻の下の皮膚が余った状態になるのです。

その皮膚がたるんでしまうため、結果として頬と鼻の境界線であるほうれい線が濃くなってしまうというわけです。

抜歯した場合

抜歯した場合も、ほうれい線が濃くなることがあります。抜歯すると、その分口元が内側に向かって後退するからです。そのため、出っ歯の場合と同じように余った皮膚のたるみによってほうれい線が濃くなってしまうことがあります。

ただし、抜歯したからと言ってかならずほうれい線が濃くなるわけではありません。抜歯によってほうれい線が濃くなるケースは、あくまで「そういうこともある」程度に考えておくのがいいでしょう。

八重歯矯正はほうれい線が薄くなる？

逆に、矯正治療によってほうれい線が薄くなるケースもあります。特に、八重歯矯正を行うことでほうれい線が薄くなるケースがあるのです。

八重歯の矯正治療を行うと、口の周囲の筋肉を正しく使えるようになります。これによって表情筋が正常に動くようになり、結果ほうれい線が薄くなるのです。また、八重歯の矯正治療を行うと唇が上にめくれることがなくなります。これによってほうれい線の下人である皮膚の折り目が生じにくくなるというケースもあるのです。

歯科矯正でほうれい線が薄くなる人の特徴

前述の通り、歯科矯正が直接的にほうれい線に影響を受けることは基本的にありません。しかし、歯科矯正でほうれい線が薄くなる人はたしかにいます。そうした人の特徴としては、歯科矯正によって歯並びが良くなったことで、人前で表情を出せるようになった事が挙げられます。表情を出せるようになれば表情筋が鍛えられ、ほうれい線が消えるというわけです。また、出っ歯の矯正治療を行ったことで口呼吸が改善され、ほうれい線が薄くなるというケースもあります。

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