矯正治療の基礎知識Q&A

矯正治療って、分からないことがたくさんあって不安になってしまいますよね。
治療期間はどれくらいなのか、クリニックはどのように選べば良いのかなど、色々と疑問に思っている人もいると思います。
ここでは、矯正治療の基礎知識を分かりやすく、Q＆A方式でまとめてみました。ぜひ、参考にしてみてください。

Q1.矯正の治療期間は？

矯正治療にはたくさんの種類があるので治療の期間も様々ですが、一般的な歯列矯正は1～3年ほどかかります。
これはマウスピースなどを用いたポピュラーな矯正法で、歯を動かすのに必要となる期間です。歯の移動が完了したら、後戻りを防止する保定期間へと入り、さらに動かした歯の固定を行う期間があります。通常、保定は歯の移動と同じくらいの期間が必要となることから、全て合わせると2～6年の期間を要するといえます。
ただし、受け口など顎に問題がある場合などは、はるかに長い期間に及ぶ場合もあります。

Q2.矯正治療のメリットって？

虫歯や歯周病になりにくい

歯並びが悪いと歯ブラシが届きにくいので、歯垢がたまりやすくなり、虫歯や歯周病のリスクが高くなります。歯並びを整えることで、口腔内環境が改善しやすくなります。

歯が長持ちする

噛み合わせの乱れがあると、噛むときに歯に余分な力が掛かってしまい、ダメージを与えることがあります。噛み合わせが整うと噛む力が分散され、歯が長持ちしやすくなります。

被せものがつくりやすくなる

歯並びが綺麗ですと、虫歯治療に使う被せものもつくりやすく、取りつけやすくなります。

身体のバランス改善につながる

歯と歯茎をつなぐ歯根膜は自律神経とつながっており、噛み合わせが整うことで、肩こりや腰痛が改善することもあります。

Q3.歯並びの乱れが起こすリスクとは？

見た目が悪くなる

歯並びが悪いと見た目が損なわれ、深刻なコンプレックスの原因にもなります。噛み合わせの乱れが、骨格の発達に悪影響を与えるケースもあります。

虫歯や歯周病のリスクが増す

ブラッシングが届かないので、歯垢が蓄積し、虫歯や歯周病のリスクが高くなります。噛み合わせの乱れによって顎の骨に負担がかかりやすくなり、歯周病の進行リスクも高くなります。

歯ぐきが下がりやすい

顎の骨に対して歯が大きいことが原因で歯並びが悪い場合、歯が顎から飛び出しやすくなり、歯ぐきが下がりやすくなります。

顎関節症のリスクが高くなる

顎関節に負荷がかかり、顎関節症のリスクが高くなります。若い時は関節や筋肉の柔軟性で多少の負荷には耐えられますが、年齢とともにリスクが増していきます。

Q4.クリニック選びのポイントは？

日本矯正歯科学会の認定医以上の医師がいる

日本矯正歯科学会の認定医以上の資格を持っている歯科医師は矯正の技術・知識が一定水準を超えていると言えます。よって、クリニックを選ぶ際は、認定されている医師がいるかどうかを確認したほうがいいでしょう。

自分のライフスタイルに合っている

矯正治療は定期的に通院することが必要です。完全予約制であるため、自分の都合の良い日時に通院できるかどうかを確認しましょう。

治療費や治療期間に関して具体的な説明をきちんとしてくれる

「治療にどれだけお金がかかるか、どのくらいの期間を要するのか」ということを事前にきちんと確認することが大切です。しっかり説明してくれるクリニックを選びましょう。

装置のメリット・デメリットを説明してくれる

装置によって治療期間・費用・違和感の感じ方が異なり、それぞれの装置にメリット・デメリットが必ずあるからです。メリットしか説明しない場合は要注意です。デメリットもちゃんと説明してくれる矯正歯科医院を選びましょう。

矯正の診断に必要なセファログラム（頭部X線規格写真）撮影をしてくれる

矯正治療はセファログラムを基に治療計画を立てるので、セファログラム撮影ができる歯科医院を選ぶようにしましょう。通常の矯正専門の病院には必ずある機材です。
セファログラムがなくても治療は可能ですが、確実な診断ができないため治療の質はかなり下がると言えます。

Q5.矯正で再治療することはある？

歯というものは、永久的に全く同じ場所にとどまっていることは、基本的にありません。
矯正治療を終えた後、歯が元の位置に戻ってしまうことを「後戻り」といいます。矯正後、保定の期間が長くなるほど、歯は戻りにくくなるとされていますが、後戻りが絶対に起こらない状態になることは決してありません。
個人差はありますが、たとえ矯正治療をした後であっても「歯は動く」ということです。よって、矯正治療後に時間がたつと、再治療が必要になってくる場合があります。

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